自分が嫌い過ぎて苦しい―自己肯定感を高めるために読んだ6冊の本

自分のことが嫌いで、何をやっても「ダメなやつだ」としか思えず、その気持ちを抱えたまま生きるのが苦しい…

その苦しさがピークに達したのが23歳の頃。適応障害になって会社を辞めることになる年でした。

そこから2年間ほどは自分の人生において真っ暗な歴史で、どうにかして自分を好きになれないか、自分を認め、生きることを肯定できるようになれないか、試行錯誤の日々でした。

そしてあれから7年経った今。

もちろん「自分大好き!自己肯定感めっちゃ高い!」なんて人間にはなれていないのだけど(今世ではなれそうもない…!)、それでも「自分って悪くないじゃん」ぐらいには思えるようになっています。

ここまで来れるきっかけになったのは、あの真っ暗だった時期に「それでもあきらめたくない」と過去の自分がたくさんの本を読んで、様々なことを実践してくれたからだと思います。

今回は、当時から今にかけて、わたしが自己肯定感を高める目的で読んできた本の中で、おすすめできるものを6冊ご紹介します。

あの時のわたしと同じく、「あきらめたくない」と前を向こうとする人の参考になりますように。

1)自己肯定感について最初に学んだ本『自信を育てる心理学』

アメリカの臨床心理学者ナサニエル・ブランデンの本です。

最近、自信や自己肯定感などについての本はたくさん出ていますが、個人的にはブームに乗っかったような本ではなく、昔からずっと読まれる、普遍的な本で学びたいと思っていました。

そこで見つけたのが、1987年原著刊行の、アメリカでもベストセラーとなったこの本だったんです。

自己肯定感に関わってくる「自己イメージ」がどのように作られるのか、様々な人の実例を挙げながら説明されています。

どうしたら自分を受け入れられるのか、また、なぜ今自分を受け入れられないのか…

それらを解説しつつ、たまに挟んであるエクササイズを通して「自分」について考えながら読める本です。

わたしも本書の中のエクササイズは、時に苦しみながら、ノートに書いて取り組んでいました。

心理学初心者にもわかりやすく書いてある一方で、一般向けのわかりやすさを重視するあまりに実例が多すぎるかな?と思う部分もありますが、「自尊心」「自己肯定感」についての入門としてはおすすめできます。

この本のポイント
  • 自己肯定感について知る入門書としてピッタリ
  • 心理学用語を知らなくても読める

2)認知行動療法を学べる『自信をもてないあなたへ』

認知行動療法」という言葉を聞いたことある…という人には、こちらがおすすめです。

自己肯定感の仕組みについて、先ほどご紹介した『自信を育てる心理学』よりも、やや突っ込んで説明されています。

認知行動療法というのは、簡単に言えば「ゆがんだ認知」に焦点をあてて、「本当にそうかな?」ともう一度考え直すようなイメージの療法。(だいぶ端折ってるけど、端的に言えば…!)

自分のとらえ方や、不安、自信のなさに対して、「本当にそうかな?」と問い直したいときに、サポートしてくれる一冊です。

難しい言葉はそれほどないので、自己肯定感を高めるための認知行動療法を知る最初の一冊におすすめ。

この本のポイント
  • 認知行動療法を知る一冊としてピッタリ
  • 「自分の考え方」を客観的に見直せる

3)自己肯定感の低さの原因を探る『アダルト・チルドレン癒しのワークブック』

わたしの場合、自己肯定感の低さは幼少期の家庭環境によるものでした。

機能不全の家庭で育ったことで生きづらさを抱える人を「アダルトチルドレン」と呼ぶのですが、もし「わたしもそうだ」と思う人は、ぜひこのワークブックに取り組むことをおすすめします。

※アダルトチルドレンについてはコチラの記事を↓

【アダルトチルドレンを克服した方法】自分らしく生きられるようになって良かった

2016年6月14日

過去に蓋をすることで自分を守る一方で、それを呪いとして握りしめ、自分をどんどん嫌いになっていたわたしにとって、このワークブックはかなり苦しいものでした。

やり遂げるのに時間がかかったし、中には取り組めなかったものも…。

でも、実は今「自分はアダルトチルドレンだ」と思うことはもう一切なくなったんです。きっとそれは、この時自分がしっかりと向き合い、トラウマを手放せたからこそだと思います。

自己肯定感の低さに関して、子どもの頃に何かのトラウマを抱えているからかも…と感じる人に、おすすめです。

この本のポイント
  • アダルトチルドレン向けのワークブック
  • 割とヘビーなワークが多いけど重要な一冊

4)アダルトチルドレン向け『心の傷を癒すカウンセリング366日』

先ほどの『アダルト・チルドレン癒しのワークブック』と同じ著者の本です。

1日ひとつのテーマがあって、それを実践していく形式の本。

自分を肯定し、前向きに成長するために取り入れたい考えが366日分書かれています。

アダルトチルドレンだと感じる人は、こちらも一緒に取り組むのがおすすめです。

この本のポイント
  • アダルトチルドレン向けの文庫本
  • 1日ひとつずつ読む形式

5)他者に振り回されない人生を考える『嫌われる勇気』

自己肯定感の低さと、誰かと自分を比較してしまう思考は、関係がある気がします。

わたしはいつも周りと自分を比べ、自分に「×」をつけて、劣等感を抱いていました。

でも、そうやって「不幸であること」は自分で決めたことであるとこの本では書かれていて、「そうだったの?」と思う一方で、自分の奥底では「自分で不幸を選んでいると知っている自分」がギクっとするような、そんな感覚で読みました。

この本に書いてあることは、すべてではないにしても、自分の中に取り入れ、他者との付き合い方や、自分の認知について考える上でとても役立っています。

他人の目を気にしてしまう人が、どのように他人と付き合うべきか。

対話形式でわかりやすく書かれているアドラー心理学の本です。

この本のポイント
  • 人の目が気になる人におすすめ
  • 自分のことが嫌いな理由がズバっと書かれている

6)愛について苦手意識がある人へ『愛するということ』

最後はドイツの心理学者エーリッヒ・フロムの名著を。

自分のことを愛せなかったわたしにとって、誰かを本当の意味で愛することはめちゃくちゃ難しいことでした。

さっき「自己肯定感の低さは家庭環境からきたもの」だとチラっと書きましたが、あの時のわたしは自分を愛せないと同時に、誰かを本当の意味で愛することなんてできないと、本気で思っていました。

(だって、自分には価値がないから…という理論で)

そこで読んだのが『愛するということ』だったんです。

この本のはじまりには、こう書いてあります。

自分の人格全体を発達させ、それが生産的な方向に向くよう、全力を挙げて努力しないかぎり、人を愛そうとしても必ず失敗する。

いや、めっちゃ辛口…手厳しすぎる…と思いながら読み進めたのを覚えています…(笑)。

この本の第2章では「自己愛」つまり自分を好きになることについても書かれています。

自分に対してでも、他人に対してでも、「愛」について苦手意識がある人には、とってもおすすめしたい一冊です。

この本のポイント
  • 「愛する」について考えられる一冊
  • どうすれば愛せるのか仕組みがわかる

まとめ:自己肯定感を高める道のり

これだけやれば、自己肯定感が高まる!みたいなものは無い

というのが、本を何冊か読みワークを実践するなかでわかったことです。

地道にコツコツ、自己肯定感について学び、自分の思考と向き合うしかない。

当時のわたしは手っとり早く自己肯定感を高める方法を知りたかったから、ちょっと落胆したのだけど…

よく考えれば、ウン十年かけて築き上げ、守ってきた思考を、たった数日やそこらで激変させるのなんて難しいですよね。

わたしが自己肯定感を高めようとし始めたのが23歳、そこから2年間は本当に前に進んでいるのかわからないような暗闇の日々でした。

でも、7年経った今、わたしは少しだけ自分のことが好きになった気がするし、以前のように自信のなさで悩むことはあまりなくなったな。(もちろん、冒頭に書いた通り、悩みから完全に解放されるわけではないのだけど!)

本を読んだだけでなく、その考え方を実践しながら、あきらめなかった過去の自分のおかげで、今があるのだと思います。

もし今昔の自分と同じく苦しんでいる人がいたら、何か参考になったら嬉しいです!

 

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