生きづらい。みんなと同じようにできない…。
わたしは人より劣っていて、足りないところばかりだから、頑張らなきゃ…。
そんな風に自分を追い詰めて、つらくて苦しかった時に「アダルトチルドレン」という言葉に出会いました。
その特徴があまりにも当てはまっていて「わたし、アダルトチルドレンなのかも」と思ってから、「だったら、アダルトチルドレンを克服しよう」と考えました。
これはもう5年以上前の話で、いまは本当に「そういえばそんなこともあったな」ぐらいの昔話になっているほど、毎日楽しく生きています。
でも、あの時は本当に苦しかった‥‥‥。
本当に克服できるのかな?わたし、一生このまま苦しむのかな?とも思ってました。
わたしと同じようにアダルトチルドレンで苦しんでいる人の参考になればと思い、アダルトチルドレン的な思考から抜け出すためにやったことを、書き残しておこうと思います。
大丈夫、きっとあなたも、過去に縛られずに今を生きられるようになると思います。
アダルトチルドレンとは:AC克服のためには知ることが第一歩
アダルトチルドレン(Adult Children:AC)とは、ザックリ言えば身体は大人なのに心は子どものままという人のことです。
機能不全の家庭で育ったことが原因と言われていて、大人になっても幼少期のトラウマによって生きづらさを抱えてしまいます。
虐待や親のアルコール依存など、他人から見ても「機能不全な家庭」とわかるような場合もあれば、そうでない場合も。
ちなみに、わたしは虐待を受けたこともないし、親が何かに依存していたこともありません。
ただ、親の離婚や母子家庭での気遣いなどによって、過度に「良い子でいなければならない」と思っていたフシがあります。
理由は人それぞれだし、子どもの頃の生き方がどういう風に心に影響しているかも人それぞれ。
それでも、子どもの頃に身につけた「親に捨てられないように自分を守るための術」を、大人になった今でも同じように使ってしまっているからこそ生きづらいという点は、共通しているように思います。
アダルトチルドレンで苦しんでいた当時:本気で克服したいと思った
自分がアダルトチルドレンなんじゃないかと思ったきっかけは、会社を辞めたことでした。
何かやりたいことがあるから辞めたワケではなく、会社への拒否反応によって、仕事ができなくなってしまったのです。
会社を辞める直前は、周囲への嫉妬や「自分は欠けている」という感覚、自分の居場所がないという思いが強く、「もう、消えたい」と思ったり、夫(当時の彼氏)に依存的したりしました。
これはもう、自分の頭がおかしいに違いない。
そう思ってネットで検索して出会ったのが「アダルトチルドレン」という言葉だったのです。
調べるうちに、克服した人のブログなども多数発見して、「わたしもアダルトチルドレンを克服して、もっと楽しく生きたい!」と思うようになりました。
アダルトチルドレン(AC)を克服するまでの3ステップ
ここからは、わたしがアダルトチルドレンを克服するためにやったことを3ステップに分けてご紹介します。
実際、ここに書いてあること以外のこと(メンタルクリニックでのカウンセリングとか)もやったのですが、自分にはあまり効果がなかったように感じたので、効果があったと思うことだけ書きますね。
1)アダルトチルドレン克服のためのワークブックをやる
ネットで「アダルトチルドレン」について知ったあと、まずはこの本を読んでみました。
これは「読む本」というよりは実戦形式のワークブックで、ここに書いてあることをひとつずつ実践していくことで、アダルトチルドレン的な考え方から抜け出せるような内容になっています。
ワークの内容は当時の自分にとっては簡単ではなく、自分の過去を書き出したり、親に手紙を書いてみたり(渡さなくてもOK)、自分の心の中を整理するような感じ。
かなり泣きながら、悲しくなりながら、過去の記憶を昇華させていきました。苦しんでいる人は、ぜひやってみてください。
それと並行して、この本も読みました。こちらは文庫本で、ちょっとずつ読み進めるタイプのものです。
こちらは読み物という感じで、大切にしたい考え方が書いてあります。
毎日読んで、自分の考え方を少しずつ変えていきました。
2)自分の身を安全な場所に置く
「アダルトチルドレンを克服したい」と意気込んだからといって、これまで何十年間も抱えてきて自分に染みついている考え方は、短期間で変わるものではありません。
だからこそ、わたしは自分の身を安全な環境に置いて、じっくりと自分と向き合うことにしました。
誰かと比較する必要もなくて、親や家族とも一定の距離感を保てて、自分第一に考えられる環境です。
(わたしの場合、会社を辞めていたので貯金でやりくりしつつ、彼氏(現・夫)の家に転がり込んで実家と距離を持ちました)
これは物理的に難しい場合もあるかもしれませんが、それでも週に何日かそういう日を取るなど、工夫してつくってみるといいと思います。
アダルトチルドレン克服のための道のりは、自分の本心と向き合う作業の連続です。
他のことに気を取られたり、日常でぐったり疲れてしまったりしては、なかなか難しい作業だと思います。
ちなみに、わたしが「アダルトチルドレン」という言葉を忘れるまでは、1年ぐらいかかりました。
当時は「一刻もはやく克服したい」と躍起になっていましたが、今回ご紹介する3ステップをゆっくり踏みつつ、未来に目を向けられるようになったら、いつの間にか忘れていました。
いまは毎日つらいかもしれませんが、あんまり焦らずに。
実際、あれから5年以上が経った今では、もう「そんなこともあったなぁ」と懐かしめるようになりました。
3)未来に目を向ける考え方をつくる
ステップ1・ステップ2を実践したことで、少しずつですが自分の本当の気持ちと向き合えるようになりました。
アダルトチルドレン思考だった時、わたしは「幼少期のトラウマのせいで、今も自分を大事にしてあげられないんだ」と、いつでも悲観的な考え方をしていました。
しかしワークに取り組んだことにより、今を上手く生きれていないのは、他人のせいでも過去のトラウマのせいでもないと考えるようになります。
考えるべきは「今、ここにいる自分だ」と思うようになったんです。(最初から「今ここ」について考えようと無理する必要は、無いと思いますよ!)
「今」について考えるようになってからは、もっと「今」や「未来」について考えられる思考を手に入れるために、心理学の本を読みました。
自分にまったく自身がなかったわたしは、この本にかなり救われました。
自己肯定感は後天的に育てられるものだとわかったし、この本に書いてあるワークも少しずつ実践しました。おすすめの一冊です。
『嫌われる勇気』は有名な本ですが、アダルトチルドレンの人は、きっと「相手に嫌われないように」と我慢している人も多いと思います。
もちろんわたしもそうで、アドラー心理学の「他者と自分に境界線を引く」という考え方をするようになってから、だいぶラクになりました。
それと、いつもブログを読んでいた心理トレーナーの方がやっているメンタルトレーニングも受講しました。
その方に向かってわたしが「こういう悩みがあって、これはトラウマのせいだと思うんです。でも克服して、自分に自信を持ちたいです」と話したところ、心理トレーナーはこう言いました。
「大変でしたね。でも、わたし、過去のミキさんには興味がないんです。今、ここにいるミキさんは、これからどうしていきたいと思っているんですか?」
そっか、過去の話は、これからの話とは関係ないんだ‥‥と、ハっとしました。
過去は変えられないけど、今と未来は、自分によって変えられるんです。
アダルトチルドレンだと思って苦しんでいた自分も、そういう思考から抜け出して、幸せに生きることができるんだ、と。
アダルトチルドレンを克服できた今、わたしの毎日は楽しくなった
ちょっと時間はかかったけど、わたしは今「過去のトラウマ」とか「親のせいだ」と考えることがまったくなくなりました。
アダルトチルドレン思考を完全に克服するまでの過程では、ちょっと無理をして、でもやっぱり抜けられなくて、苦しくて‥‥みたいなことを繰り返しましたし、
毎日悲しくて辛くて泣いていたり、全然寝れなくて身体が辛かったりなんてこともありました。
それでも、わたしは今、やりたい仕事をやって、毎日ワクワクして、生きるのが楽しいです。
ですから、もし同じように苦しんでいる人がいたとしたら、伝えたい。
「大丈夫だよ。あなたも、今からでも幸せになれるんだよ」って。
いま苦しんでいる方は、まずは最初にご紹介した本のワークから始めてみてください。
ゆっくりゆっくりで、大丈夫ですよ。
あなたがあなたらしく輝く日は、絶対にやってきます。
※アダルトチルドレンになる人って繊細な人が多いので「HSP」という性質を持ち合わせていることも多いようです。もちろん、わたしも。こちらの記事もどうぞ。
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