「転職したい」と思っても、何から始めれば良いのか、そもそも転職すべきなのかどうか、不安ばかりですよね。
そこで今回は、メーカーでの人事と大手人材紹介会社でキャリアアドバイザー経験のある夫に、
- 転職したいと思ったら、まず何を考えるべきなのか
- 転職活動を上手くやるためにはどういうサービスを使うべきなのか
について、教えてもらいました!!
1.転職したいと思った時に考えるべき3つのこと
ということで、「転職したいなぁ」と思った時に考えるべきことを3つご紹介します。
(1)自分は何をしたいのか
まず一番大事なのは「自分は何をしたいのか」です。
「自分のやりたいことじゃない」という理由で会社を辞めて転職するとしたら、その「やりたいこと」の方向性がわかっていないと、次の会社でも同じように「やりたいことじゃない」と思ってしまうかもしれません。
やりたいことっていうのは、何も「商品企画がやりたい」とか、そういうことだけではありません。
- 仕事は仕事として割り切って、趣味の読書を楽しむために早く帰りたい
- 淡々と数字に向き合っていたい
こういうのだって、「やりたいこと」です。
自分は何をしていると楽しいのか、この先どういう風になっていきたいのか、考えてみましょう!
(2)何かから逃げたいと思っている場合、何から逃げたいのか?
例えば職場の人間関係が嫌で、この会社を辞めたいと思っている人もいるかもしれません。
仕事は楽しいけど、あの人とは合わない……とか。
ただ、どこの世界に行っても「自分と合わない人」は一定数います。だから、転職先でも同じようなことが起こる可能性もあります。
本当に辛くて苦しい時は逃げても良いとわたしは思いますが(実際、筆者は入社2年弱にして逃げて辞めてますw)、何から逃げたいのかを自分で知っておいて、この先同じことが起こらないようにするにはどうすれば良いか対策を考えておく必要がありそうです。
(3)今の会社の中で改善できないか?
どうせ転職して辞めるのなら、まずは会社の中で部署異動をお願いしたり、担当を変えてもらったりすることで解決する場合もあります。
ちなみにわたしが会社に「退職します」と伝えた時は、「希望部署があれば異動させてあげられるよ」と言われました。
会社にとってせっかく採用した人が辞めるというのはかなりの痛手だったりするので、ダメ元でも希望を言えば通してくれるかもしれません。
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ここまで考えるべき3つのことをご紹介してきました。
また、はじめての転職を考えている人にありがちですが「今辞めたら会社に迷惑がかかるかもしれない」なんて考えなくて良いです。
会社は人が辞めても成り立つようにできています。1カ月も経てば、辞めてしまった人の穴は埋まります。
会社のために使う時間よりも、自分の人生の時間の方が大切だと思います。
それに、正直に言えばいつ辞めたって会社に迷惑はかかります。「今は迷惑がかかるから」と思って先延ばしにしても、たぶんずっとその状況は変わらないんですよね。
ということで、ココまで読んで「やっぱり転職に向けて動き出したいな」と思った方は、とりあえず転職サービスに登録してみるのが良いとのことです。
次の項目から、
- どの転職サービスを使うべきか
- それぞれのメリット・デメリット
についてご紹介していきます!
2.転職エージェントと転職サイトってどう違うの?
有名どころで言えば、例えば「DODA」は転職エージェント、「リクナビNEXT」は転職サイトという感じです。
エージェントとサイトの大きな違いは「担当者がついて面接や履歴書・職務経歴書などのアドバイスをしてくれるかどうか」という点。
まずは、どう違うのかについて、イラストで見て比べてみましょう!
転職エージェント利用の流れ
転職エージェントは、求職者に一人ずつ担当者(キャリアアドバイザー/カウンセラー)がついて、自分に合った求人を紹介してもらうサービスです。
転職エージェントを利用する場合の流れは、以下のようになります。
- 転職エージェントへの登録
- エージェントから電話やメールで面談の日程を決める
- 対面での面談もしくは電話面談で自分の希望を伝える
- 担当者が自分に合った求人を紹介してくれる
- その中から自分が応募したいと思う求人に応募する
- 選考開始(日程調整などはエージェントが担当)
有名な転職エージェントは、こんなところ。
どのエージェントを選ぶべきか&メリットやデメリットについては、「3.転職エージェントを利用するメリットとデメリット」以降にくわしく書きます!
転職サイト利用の流れ
転職サイトの場合は、就活の時に使った「リクナビ」とか「マイナビ」とかと一緒で、そのサイトの中から自分で気になる求人を探す方式です。
転職サイトを利用する時の流れは、こんな感じ。
- 転職サイトに登録
- サイトの中から自分で求人を検索
- 気になった求人に応募
- 選考を受ける
有名な転職サイトは、以下のようなところです。
どのサイトを選ぶべきか&メリットやデメリットについては、「5.転職サイトを利用するメリットとデメリット」にくわしく書きますね!
3.転職エージェントのメリットとデメリット
転職エージェントは、担当者と一緒に転職活動をしていく形になるのが大きなポイントです。
サポートしてくれる人がいるのは大きなメリットもある一方で、当然デメリットもあります。
転職エージェントを利用するメリット
- 面接での受け答えや履歴書・職務経歴書の書き方のアドバイスがもらえる
- 選考を受ける企業に対して推薦文を書いてくれる
- 自分ではわからなかった自分の適性なども教えてくれる
- 自分のキャリアについて話すことで頭が整理される
- 選考に落ちてもフィードバックをくれることがある
- 日程調整や給与の交渉などは担当者がやってくれる
- 転職サイトには載っていない非公開求人に応募できる
とにかく自分が受かるためのサポートをしてくれるのが、転職エージェントを使うメリットです。
エージェントの担当者(アドバイザー/カウンセラー)は、各企業がどんな人材が欲しいのかについて熟知しているので、企業と自分の相性を見た上でアドバイスをしてくれます。
また、企業と自分の間にエージェントに入ってもらうことで、内定後の給与交渉などがしやすいという面もあります。
転職エージェントを利用するデメリット
- 自分に合ってない企業を紹介されることもある
- 担当者の質によっては全く使い物にならないことも
- エージェントを挟んで進めるので、進行が遅いこともある
- お金にならないと思われたら全然求人を紹介してくれない
転職エージェントは会社なので、利益を出す必要があります。
だいたいのエージェントは求職者が「内定(承諾)」をした段階で企業からお金を受け取るので、お金をたくさんくれる企業のところに求職者を誘導したいと考える場合もあります。
よって、自分の希望とは違う求人を「適正あるよ」と勧めてくる場合も……。
また、逆に「この人はお金にならないな」と思われてしまうと、全然求人を紹介してくれないということもあります。
希望の求人を紹介してもらうための方法は、次の項目でくわしく書きますね!
4.転職エージェントの選び方&効果的な使い方
転職エージェントから求人を紹介してもらうためには面談をしたり電話で話したりする必要があるので、一気にたくさん登録してしまうと、対応するだけで結構大変です。メールもバンバンくるし……。
ただ、1社しか登録しないとなると、転職活動がその担当者の質に大きく左右されてしまいがちです。
それぞれ「独占で持っている求人」というものがあるので、視野を広げるためにも2社に登録して比較しながら利用するのが良いでしょう。
また、エージェントはそれぞれちょっとずつ「色」が違います。
- マイナビジョブ20’s:20代の第二新卒に特化したエージェント。27歳ぐらいまでだったら、利用しやすい。
- パソナキャリア:面談が手厚いと評判なので、自己分析がしっかりできていない人や、じっくり向き合って欲しい人に良いかも。
- ビズリーチ:年収500万以上や管理職以上の求人が多い。そのレベルの人にとってはぴったりのエージェント。
三大大手のDODA、マイナビエージェント、リクルートエージェントの中から1つ登録しておいて、後の1つは自分の色にあってそうなエージェントを選ぶのが良いかもしれません。
※ちなみに、転職エージェントの中には、一部の求人だけ「転職サイト」と同じように自分で検索して応募できる場合もありますが、すべての求人(特に優良求人)を見るためには、エージェントの担当者と話す必要があります。
転職エージェントを効果的に使うためには?
担当者の質によっては希望しない求人を押し付けられる可能性もある転職エージェント。
担当者を味方にして、自分の希望の求人を紹介してもらったり、親身になって話を聞いてもらうために意識すべきことを3つまとめます!
(1)内定が出るイメージを持ってもらう
「この人、優秀だな」と思わせられれば、担当者側も「大手の求人もいけるかも」とか「良い求人を出そう」と思います。
自分のことを客観的に見れていたり、話し方が簡潔だったり、明るくハキハキと話したりするのが大事。
(2)「力になってあげたいな」と思わせる
エージェントの担当者も人間なので、「良い人だな」「力になってあげたいな」と思ってもらえれば、きっと全力でサポートしてくれます。
取引先に営業に行くようなイメージで話すのが◎。逆に自分が「お客様だぞ」的な態度で臨んでしまうのは、もったいないパターンです。
(3)メールや電話のレスポンスは速めに!
エージェントの担当者にとって何よりも助かるのは、メールや電話のレスポンスが速いことです。
仕事が速く片付くからということもありますが、連絡がマメな人には「企業の説明会や選考をドタキャンしたり無断欠席したりもしないだろうな」という安心感を持つのです。
エージェントの担当者にとっては、取引先企業に迷惑がかかるのが一番こわいところなので、安心できる求職者には優良案件を紹介したくなります。
5.転職サイトを利用するメリットとデメリット
転職サイトは、自分で求人をチェックして気になるものに応募するという、自分1人で進めるのが大きなポイントです。
自分で進めるということにはメリットもデメリットもあるので、まとめてご紹介します。
転職サイトを利用するメリット
- 自分のペースで転職活動できる
- 会社員をしながらでも求人を探しやすい
- とりあえず見てみようかなという気軽な気持ちで登録できる
登録すると担当者がつくエージェントとは違って、自分のペースで求人を探せるのが大きなメリットです。
例えば「まだ本格始動はしたくないけど、どういう求人があるのか見てみたい」と思っている人には、転職サイトがおすすめ。
転職エージェントでも、2割ぐらいの求人は転職サイト同様検索でチェックできる場合があります。ただしエージェントの場合、その求人に応募するためには、担当者と面談をする必要があります。
転職サイトであれば、自分で検索して、応募して、選考を受けることができるので、スムーズに進められるというメリットもあります。
転職サイトを利用するデメリット
- 膨大な数の求人から自分で探し出さなければならない
- 転職に関する情報やアドバイスは自分で探すしかない
自分1人で転職活動に関するすべてを調べなければならないというのが、転職サイトのデメリットです。
特に面接対策での練習相手になってくれる人がいないという点は大きいかもしれません。
6.転職サイトの選び方&効果的な使い方
電話がかかってきたり面談をする必要があったりするエージェントと違って、転職サイトは複数登録しても負担にはならないと思います。
ということで、自分が「見やすいな」と思うサイトや、気になるサイトは、登録して覗いてみると良いでしょう。
有名どころとしては、リクナビNEXTやマイナビ転職、en転職、@typeといったところです。
転職サイトの効果的な使い方
自分で情報を収集しなければならない転職サイトですが、最近は転職サイトの中のコンテンツも充実しています。
「転職しようかなぁ」ぐらいの気持ちの時に試してみると参考になったりおもしろかったりするコンテンツもあるので、ご紹介します!
(1)自己分析ができる「グッドポイント診断」
リクナビNEXTに登録すると使える「グッドポイント診断」は、30分で自分の強みを客観的に分析できるサービスです。
質問に答えていくだけで、自分の5つの強みを教えてくれます。
くわしく診断結果がでるので、自己分析に上手く活用してみてください。
(2)自分の転職市場価値を診断する「ミイダス」
転職エージェントのDODAを運営しているパーソル(元・インテリジェンス)から分社化した企業が運営する「ミイダス」では、自分の転職市場における価値を金額で教えてくれます。
これまでの経験や年収にもとづいて、パーソルが保有する7万件以上の転職者のデータと照合して算出するらしい。
ミイダスでは、登録した情報をもとに企業からオファーが届きます。オファーをもらった企業の選考は、その時点で書類をパスしたことになり、必ず面接に進めます。
従来の転職サイトとはちょっと違って、企業から「ぜひ選考を受けてください」と言ってもらうためのサイトっていう感じですね。
(3)AIが求人をオススメしてくるキャリアトレック
ビズリーチが運営している「キャリアトレック」という転職サイトでは、自分の経験をもとにAIが求人をおすすめしてくれます。
おすすめ求人などを「興味がある」「ない」で振り分けていくたびにAIが賢くなっていくので、おすすめされる求人が洗練されていくのがおもしろいです。
「1日5分の転職活動」というキャッチコピーで気軽に使えるし、スマホアプリがとても見やすいので、一度のぞいてみてください。
まとめ
いろいろご紹介してきましたが、「転職したい」と思うということは、現状に何らかの不満を持っていて「このままではいけない」と思っているということです。
今の会社の中で状況を変えるのか、仕事を続けつつ転職活動をするのか、いったん辞めてから考えるのか、最終的に決めるのは自分です。
ちなみに、人事経験とエージェントでのキャリアアドバイザー経験のあるうちの夫は「仕事を続けながら転職活動」も「辞めてから転職活動」もどっちの経験もあります。
と、いうことでした。
参考までにわたし自身は、もう無理だったのでとりあえず会社を辞めて、そのままフリーランスとして仕事をしているという感じです。人生いろいろ!
でも「今のままではいけない」と思っているなら、まずは何かしら動き出してみるのが良いと思います。
そのために、この記事が少しでも参考になったら幸いです!
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