自分の才能を見つける―中田敦彦さんの『天才の証明』で大事だと思った3つのこと

自分のことを「凡人だ」「ふつうだ」と思ってきました。

でも、それって自分の才能を磨くことを怠けていただけだったのかもしれないと、オリエンタルラジオの中田敦彦さんの著書『天才の証明』を読んで感じました。

誰にでも才能がある。そして、それを開花させている人たちは、その才能に気付き、それを活かすことに全力で取り組んできたのかもしれない、と。

そんな気付きをくれた『天才の証明』から、特にわたしが強く心動かされた文を3つご紹介します。

1.自分の目標を達成するための手段を選択する

あなたの夢や目標は、なんですか?

小さくても大きくても、誰しもがたぶん「こうなりたい」とか「これを実現したい」というものを目指して動いていると思います。(無いと思っている人も、なんらかの基準を持っているはず)

でも、この「夢」とか「目標」の設定方法を間違えていると途中で挫折してしまい、「夢は必ず叶うものじゃない」とか、そういう考え方をするようになってしまいます。

アイドルとして奮闘する彼女たちが目標に掲げるのは、「センターになりたい!」です。そこで私は、なぜセンターになりたいのか聞き出しますが、答えを聞くと、多くの場合「ちょっと待って」と口を挟みたくなります。「あれ?そもそもの目的は、エンタテインメントで人を喜ばせることじゃなかったの?」と。

(本書P17-18より引用)

大事なのは、センターにいることよりも、目的を達成すること。その手段はバラエティ番組でもドラマでもテレビ以外でもいいじゃないかと、続けて書いてあります。

この場合、「センターになる」というのは、目標を達成するための手段でしかないんです。手段を目標に設定してしまうと、手段に固執してしまいます。

それを目指すこと自体はもちろん悪いことじゃないけど、センターを目指すアイドルの中には、センター向きじゃない人も絶対います。センターになる才能はないかもしれないけど、バラエティの才能はあるかもしれない。

自分の目標(=到達点)を明確にして、その目標を達成するために、自分の勝てるところで勝負する必要があります。

オリエンタルラジオも、漫才ではなく、自分たちの強みであるリズムネタや音楽で勝負するのが一番よかったと書いてありました。

私たちの強みは音楽で、ここにニーズがあると確信できたし、既成の演芸だけでは自分たちのすべてを表現できないとの結論に至りました。

(本書p45より引用)

自分の目標は、なんですか?

その目標を達成するために、自分にとって勝てそうな場所ってどこでしょうか?

「自分の才能」を知るためには、次にご紹介する2つの項目がとても参考になると思います。

2.優れている必要はない。人と違うところを探す

どこかの国に、「優れるな、異なれ」とのことわざがあるそうです。

クオリティーの優劣で勝負したら、優秀なものや人は存在するし、たとえ最高のクオリティーになれたとしてもいつかは抜かれます。でも、オリジナリティーはどこまでいっても、唯一無二のもの。

(本書p64より引用)

才能があるというのは、「もっとも優れている」とは別の次元です。

わたしはライターなので文章の世界で考えてみますが、めちゃくちゃ文章がキレイな人が才能があるかというと、そうではないことがすぐにわかります。

『天才の証明』の中にも書いてありますが、音楽で言えばサザンの桑田さんとか、井上陽水さんとか、歌唱力はもちろんあるけど、独特な声を持っている人が有名になっています。

文章がキレイ、歌が上手いといったような「優れている」必要はない。

人と違う言葉の言い回しとか、特徴的な声とか、そういうオリジナリティーの方が大事です。

ただ、こういうのって自分ではなかなかわからないことだよなぁとも思います。

自分のオリジナリティーを見つけるためには、他人の目が必要です。

  • 独特な視点(切り口)を持っているね
  • 特徴的な文体だから、あなたの文章だってすぐにわかるよ
  • 声や話し方に特徴があるよね
  • 見た目でこういう印象を持ちやすいよね

こういうのは全部、オリジナリティーを見つけるためのヒントだと思います。

「自分はふつうだな」と思っていたわたしも、よくよく思い出してみれば、いくつか「マツオカさんって、こうだよね」「こういう特徴があるよね」というのを、過去にいろんな人から言ってもらってました。

自分自身の武器は、自分には見えにくい。人から見たら優れた才能なのに、自分にとっては当たり前に備わっているから気付けないのです。

(本書p116より引用)

当たり前ですけど、人間はみんな違うので、必ずオリジナリティーがあります。

自分の優れている部分ではなくて、人と違う部分を探してみるのが、才能を探すヒントになりそうです。

3.場所が変われば、才能になる可能性がある

著者の中田敦彦さんは慶応義塾大学出身ですが、慶応出身の人にとって「慶応出身であること」は当たり前のことです。当時の仲間の中にいる時は、なんらすごいことではありません。

でも、お笑い芸人の中では、「慶応出身であること」はすごいことだと思います。クイズ番組でも活躍してるし、「勉強ができる」というイメージを活かしていろんな場所で活躍しています。

こんな風に、場所が変われば、過去の自分の経験はオリジナリティーになり、才能のヒントにもなります

育った環境などが似通った集団内にいるから気付けないけれど、ほかに行けば、貴重な資源になることは多くあります。

(本書p116より引用)

自分が過ごしてきた時間と、まったく同じ時間を経験している人は、世の中に誰一人としていません。

その経験は自分だけのオリジナルコンテンツになります。

ただし、「そんなの当たり前だよ」と思う人に向かってそのコンテンツを提供しても、喜んでもらえません。ちょっと場所を変えて「そんな経験したことない!」っていう人に向けて提供する方が喜ばれるんです。

これは、すごく重要な視点だなと思いました。

自分の身を置く環境は、自分で決められる。だったら、自分の才能を全力で活かせる場所に身を置けばいいのです。

自分がいま「当たり前」だと思っていることは、どこか違う場所に持っていったら、とても喜ばれるんではないか?という視点で、考えたいなと思いました。

まとめ

まだまだ参考になったことがいっぱいあったんですが、とりあえず紹介はココまで。

自分の才能について、ちょっとヒントをもらえたような気がします。嬉しい。

とてもおもしろかったので、気になる人はぜひ読んでみてください。

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