悩みがたくさんあって、どうにもこうにも動けなくて、つらくて、苦しい。
わたしは一時期、悩むのが仕事なのかってぐらい悩んでいました。特に人間関係について。
あの時の自分は本気で苦しかったし、「悩みを減らしたい」って思っていたのです。
でも、途中で気付きました。「悩みを減らしたい」っていうのはウソだって。わざわざ自分で悩むことを決めているんだって。
何に悩むかは自分で決めている
同じ状況におちいったとしても、人によって悩みが違ったりするのって不思議だと思いませんか?
例えば入った会社が自分に合わなかったAさんとBさんがいたとします。仮に環境が100%一緒だとしましょう。
仕事におもしろさを感じられないし、上司にも好かれなくて自分だけ怒られるとか。
同じ環境下で、Aさんは「〇〇部長は、どうしてわたしにおもしろい仕事を与えてくれないんだろう」と悩みます。
一方でBさんは「入ってみて自分がどんなことをやりたいかわかったから、転職をしよう。どういう会社を受けようかな」と悩みます。
極端な例ですが、こういうことです。同じ条件でも、人によって悩み方が違うんです。
結局「何に悩むか」は自分で選択しているということになります。
ということは、わたしが「苦しいから悩みを減らしたい」と思いながらも悩み続けていた時、わたしは自分で悩みを減らさないという選択していたことになります。
それは、なぜか?
その悩みを減らしてしまうと、自分が困るからです。
わたしは悩みには質的に2種類あると思っています。
変えられないことついての悩みと、変えられることついての悩みです。
当時わたしは他人や過去などの変えられないことについての悩みをたくさん抱えることで、「本当に悩みたいこと」を隠していたのだと思います。
本当に悩みたいこと、考えたいことは、一方で「考えるのがこわいこと」でもあります。こわいことを考えるのなんてイヤだし、困るのです。
その悩みに気付いてしまったら、自分の人生を変化させる必要が出てきちゃいますから。
他人について悩んでいる時は、何かを我慢している時
わたしが悩みをたくさん抱えて苦しんでいた時、その悩みの内容は99%他人や過去についてだったと思います。
「あの人はどうしたらちゃんと仕事をしてくれるのか」といったような職場の人間関係の悩み。
「どうして彼はわたしと違う考え方をするのか」という恋愛関係の悩み。
「わたしは過去にこういうトラウマがあるから、いま上手くいかないんだ」という過去についての悩み。
でも誰しもがわかっている通り、他人って変えられないじゃないですか。過去も変えられない。
そんなものについて自分が悩んだところで、たいした結果にはつながらないんです。
解決できないし結果が出ないのに、なぜ他人や過去について悩んでしまうのか?
「変えられることについての悩み」に、気付かないようにするためだと思います。
例えばわたしの場合は「フリーランスという生き方を選択する」とかそういうことだったんです。
もしコレについて悩んだ場合、わたしは当時会社員であるという立場を捨てて、フリーランスになることができます。この悩みは、自分が動けば変えられることなのです。
でも、変化ってこわいんですよ。この先何が起こるかわからない恐怖。
人は失敗することがこわいから、多少不満はあっても落ち着く現状に留まろうとしがちです。
一方で、実は成功することもこわいんだと思います。
失敗も成功も変化ですから、現状あるものから何かを失わないと得られないものです。
わたしであれば、それまで積み上げてきた人間関係、今満足できている会社からの給料、安定企業での社員という立場などがあったと思います。これらを失うことになるのです。
ひょっとしたら、自分が変化することで夫婦の関係が変わってしまう可能性もあります。これもこわかったんでしょう。
だから本当に考えたいことである「変えられることについての悩み」に気付かないようにするために、他人とか過去などの「変えられないことについての悩み」をつくりだすのです。
もし自分以外の人についてとか、自分の過去について悩み続けて苦しんでいる人がいたとしたら、気付いてほしいのです。
その悩みは、自分でつくりあげたものなのです。自分で「このことについて悩もう」と決めているのです。
本当は、なにかを隠していませんか?「本当に考えたいこと」に、気付かないフリをしていませんか?
まとめ
悩みの質って、自分次第で本当に変わります。
以前は人間関係とか恋愛関係についての悩みばっかり抱えて苦しんでいたわたしも、いまはだいぶそういう悩みのボリュームが減りました。
そういう悩みの少ない環境を自分で選んだということもあるだろうけど、もっと大きいのは「自分にとってプラスになる悩み方」がわかったからだと思います。
いまのわたしの悩みの大部分は、「自分がより良くなるにはどうしたら良いか」です。
仕事でも、家族関係でも、なんでも。
悩みってものは、たぶん生きている限りなくならない。
なくならないんだけど、「変えられないこと」についての不毛な悩みを減らして「変えられること」について悩むことで、苦しさは全然変わります。
不毛な悩みの渦におぼれて苦しんでいる人は、ちょっとこわいかもしれないけど、「この悩みによって隠そうとしている “自分が本当に考えたいこと” ってなんだろう?」と考えてみてほしいです。
本当にやりたいこととか、本当にありたい姿を我慢するためにつくりだす悩みで苦しむなんて、もったいないなあと思うのです。
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