なんだか疲れたなあと思った時って、私の場合、無意識に戦いのステージに上がってしまった時なんです。
戦いのステージっていうのは、他人との比較から生まれる競争のステージのことです。誰かより稼ぎたい、誰かより有名になりたい、誰かより仕事を多くこなしたい。
自分が戦いのステージに上がってしまったと気付いた時は、すぐに「降りる」ようにしています。
この「降りる」っていうのは、「逃げる」とも「負ける」とも違うと思っています。
競争は虚しさしか生まない
私は昔から競争に参加しがちです。
でも、競争に参加して人と比較した結果、自分が心地良いコンディションになれたことは一度もないです。
勝っても負けても、良い気持ちはしないんです。勝てば一時的には気持ちが良いかもしれませんが、結局「次は負けるかもしれない」という気持ちが生まれますからね。
たしかに競争は闘争心を掻き立てるから興奮するし、時には原動力になります。
ただし競争が原動力になったとしても、最後まで競争を原動力にして生きていくことは虚しいことだと思います。
人に勝ったからといって、何かが生まれるわけではないんです。最終的に残るのはきっと、虚しさだけです。
だから私は、自分が競争のステージに上ってしまったことに気付いたら、すぐに降りるようにしているんです。
「降りる」は「逃げる」でも「負ける」でもない
競争のステージから降りると、時には競争していた相手から「あいつは逃げた」と思われることがあります。
そう言われると悔しくなって、もう一度そのステージにのぼりたくなるかもしれません。
しかし、そこはグっとこらえましょう。
たしかに相手から見れば「逃げた」と思うでしょうし、「あいつの負けだ」と思うことでしょう。
しかし、本当はそうではありません。ここが重要です。
自分は何のために生きているんでしょう。
誰かに勝つためですか?違いますよね。
あなたが人生で成し遂げたいことは、「誰かに勝つこと」ではないはずです。
もし、「誰かに勝つこと」が人生の目標になっているとしたら、それは見直さなければならないと思います。せっかく生きているなら、楽しく生きた方が絶対良いじゃないですか。
負の連鎖しか生み出さない「競争のステージ」にいる時間は、できるだけ少ない方が良いです。しかも、本当の戦うべき相手は他人ではなく自分です。
楽しく生きたいと思うなら、常に自分の可能性を広げるべく戦う必要があるのです。
この「戦う」は、「自分はダメだ」とレッテルを張り続けることではなくて、「自分はもっとできる!」と励まし続けることです。
誰かより自分が優れていると言いたくなったり、誰かを否定したくなった時は、たぶん競争のステージに上がってしまった時です。
そんな自分に気付いたら、そっとステージを降りて、「他人と競う必要はないんだよ」と自分に言い聞かせてあげたいと思います。
ちなみにそんなことを考えたのは、以前もブログでご紹介した『しあわせになれる「はたらきかた」』をもう一度読み直したからです。
この本の中では、「幸せを感じて暮らしている人は、数字で自分を誇示することがない」というようなことが書かれています。誇示という部分がポイントですね。
数字自体を公開するのは悪いことではないし、私もやっています。しかし、誰かに勝つために誇示するのだとしたら、それは幸せにはつながりません。
自分の成果を誇示するのではなく、その仕事ができる喜びを感じながら、自分が生きることの喜びを噛みしめながら、生きていけたら良いなと強く思いました。
▼気になった人は本を読んでみてください。p37~の項目に書いてあります。
『しあわせになれる「はたらきかた」』
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