行動経済学の本を読んだら、消費者の私って結構踊らされているなと思った話

自分が何にお金を使うかは、自分で決めたい。だって自分のお金だから。

そう思っていたし、実際にわたしは自分の意思でモノを買っていると思っていました。

しかし、行動経済学を勉強してみたら「わたしって、結構踊らされているかも」と感じるように。

モノやサービスを効果的に売る仕組みって、社会のいろんなところに上手く仕組まれているんですね……。

特に勉強になったな~ということを、3つ書いてみます。

1.心理会計を上手く使われると、高くても買っちゃう

お金って、金額が同じだったら、その価値は一定ですよね。1,000円だったら、1,000円の価値しかない。

でも、例えば友達から1,000円の誕生日プレゼントをもらったとしましょう。どっちの方が嬉しいですか?

  1. いつもなら買えないような1,000円のハンドクリーム
  2. 安売りノーブランドの1,000円のTシャツ

場合によってはTシャツの方が嬉しいこともあるかもしれないけれど、一般的には1,000円のハンドクリームの方が嬉しいと思います。

同じ1,000円でも、「自分ではちょっと手が出ないもの」をもらった方が嬉しいんですね。

※どっちも嬉しいと瞬時に言えたあなたは、きっとものすごく心が豊かな人です……( ˘ω˘ )

こんな風に、同じ金額にもかかわらず、とらえ方が変わることを「心理会計」と言うそうです。

お金の使用目的やお金の入手方法によって、そのお金の価値が異なって感じられることを心理会計といいます。

(図解雑学 行動経済学 p11より引用)

わたしはコーヒーが好きで、コンビニで買ったりカフェに行ったりすることが多いのですが、この心理会計の話を読んだとき、「スタバのコーヒーに関しては、コーヒー代だとは思ってないかも」と気付きました。

コンビニのコーヒーは、100円とか200円ぐらいで買えます。ペットボトルや缶だって、だいたいそれぐらいの金額です。

では、なぜわざわざ500円もするコーヒーをスタバで買うのか?

これは、わたしの中でスタバが「コーヒー代」ではなく「リラクゼーション費用」として心理会計しているからじゃないかなと思います。

マッサージとか、スパとか、そういうのと一緒です。のんびりしたい、癒されたい、ホッと一息つきたい。それが500円でできるなら、安い。こうしてわたしはスターバックスに貢いでいるのでしょう。

自分が売る側に立つとしたら、「買ってくれる人の心理会計のどの費用からお金を出してもらおう」と考えることで、つくり方が違ってくるんだろうな~と思いました。

2.自動操縦モードの心地よさに慣れて退会できなくなる

退会するのがめんどうくさいし、現状別に困ってないから、なんとなくズルズルと継続課金しているもの、ありませんか?

わたしは自分にこの傾向がかなり強くあると知っているので、なるべく継続課金のものを契約をしないようにしています。したとしても「〇カ月だけ」と決めておくとか。

脳には2つシステムがあることがわかっていて、直感的な判断をする「自動システム」と熟慮的で合理的な「熟慮システム」があります。

それで、今やっていることをズルズル続けるのって、自動システムにとって心地良いらしい。

様々な状況で人は自分を「自動操縦」モードに押し込む。これは目の前にある課題に能動的に注意を払わない状態である(自動システムはこの状態だととても居心地が良い)。

実践 行動経済学 p73-74より引用)

いろんなことに当てはまりそうだな~と思います。慣れた環境から、抜け出した方が良いと思っているのに抜け出せないときとか。

自動操縦モードはらくちんだけど、なんでもかんでも自動操縦モードがベストとは限らないから、定期的に「このルーティンは意味があるのかな?」と疑おうと思いました。

3.デフォルトに誘導されてそれを基準に考えてしまう

自動操縦モードの話もそうだけど、人間の脳はとにかく負担を嫌う

読みにくい文章を読むとか、たくさんの選択肢を比較検討するのは、わたしも苦手です。うん。

負担を減らすために、信用できる人や、たくさんの人が「これ良いよー!」と言ってたものを選ぶことも多いです。

だからこそ、デフォルトの設定が大事だと、行動経済学の本には書いてありました。

最も労力を必要としない選択肢や最も抵抗の少ない経路だったらどんなものでも選ぶ人は多い。

デフォルト・オプションが通常の方向性、さらには推奨されている方向性だと暗黙的あるいは明示的に示唆されると、それ以上はなにもしなくなる行動傾向はいっそう強くなる。

実践 行動経済学 p141より引用)

例えばECサイトで何かを購入したときに「この店舗からのメールを受け取る」的なのにデフォルトでチェックが入っているのとかも、そうですよね。

上記の解釈から言えば、

  • チェック外すのめんどくさいよね?
  • メールもらった方が得だよ?
  • みんなそうしているんだよ?

という無言の圧力を、デフォルト設定によって与えられるってことだと思います。

先日ゾゾタウンが送料を顧客側が決める「送料自由」サービスを始めましたが、この送料の選択肢にも、デフォルトが上手く使われていると10月30日の日経MJに書いてありました。

消費者が合理的な経済行動をとるはずなら、全員が送料無料を選ぶはずだが、同社によると平均送料は96円だった。

(日経MJ10月30日より引用)

ちなみにこの記事の時点で、ゾゾタウンの送料のデフォルトは400円だったとのこと。

もちろんデフォルトによる効果だけではないと思うけれど(運送会社の人に頑張ってほしい!という気持ちとか)、デフォルトの作用もあるのかもしれない。

デフォルトに400円が入ってたら、「それぐらいが普通なのかなー」「0円だと安すぎるかなー」と、わたしも考えるかもしれないな~と思います。400円が基準になるというか。(ちなみにコレは行動経済学のアンカリングが働いているなーとも思います。くわしくは本を読んでみてください)

まとめ

「合理的人間」を前提とする経済学よりも、「人間っていつだって合理的なワケじゃないよね」という前提の行動経済学の方が、おもしろいなーと思いました。

ちなみに今回の内容はマツオカ個人が思ったことなので、行動経済学的に正しい考察かどうかはわかりません!ご了承くださいませー。

わたしが読んだ行動経済学の本は、以下の2冊。

↑こちらは、2017年のノーベル経済学賞をもらってたセイラー教授の著書が読みたくて買ってみた本。内容はとてもおもしろかったんですが、イビツな翻訳文が苦手なわたしは、結構苦戦しました。

もうちょっと簡単に理解したいなと思って、こちらの図解本も買いました。

めちゃくちゃ簡単に説明してあって、初心者にもわかりやすかったです!

でも、個人的にはコレだけだと物足りないかな。さっきの『実践 行動経済学 』とあわせて読むと、理解が深まると思います。

 

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